☆自ら風狂人と名乗り、決して偉ぶらない彼の生き方は、多くの誰かさんに見せたいと思います。
題名:一休さんの道 上下巻
整理番号:E-08
ジャンル:人伝
著者:川口松太郎
出版社:講談社
内容・感想:
『一休さんの門』に引続き、彼の後半生を描いた作品。
川口松太郎の、文字通り最後の力を振りしぼって書いた作品で、
さぞや書きながらご自身と感情をダブらせたことだろうと
思われます。
現代の 、僧職にある人は、とても楽だと思います。
一休の頃は、ともすると政府から弾圧され、
妻帯、飲酒、なまぐさ物だめ、などなど
人間ばなれした戒律を強要され、彼らも人間なるが故に
已むを得ず陰で隠れてこそこそやる面が多かったらしく、
体教上よろしくなかったようであります。
一休は自ら堕落僧の風狂人と称して、
おおっぴらに戒律に反することをやるものですから、
とかく反一休派から非難ゴウゴウでありました。
妻のおくろを生涯愛し続けたと言いますが、
彼を慕う女性は十指に余りあり、垂延のかぎりです。
そんな彼でもやがてお迎えは来ました。
文明13年11月21日、88才でありました。
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