立夫文庫のブログ

「立夫文庫」にようこそ! どうぞごゆっくりご覧下さい。
当ブログを、楽しく、為になる読書のナビゲーターとして、ご活用下さい。

☆北朝鮮のヤンチャ坊主の言ってる事が理解出来なくもない・・・これを読んでると。

     題名:敦煌物語
            整理番号:F-04
            ジャンル:学術         
            著者:松岡 譲
            出版社:講談社


内容・感想:
僕はこの本を読んで、西欧先進国人種に、大変憤りを感じます。
第二次世界大戦の重要な発端となった、日本の満州国植民地化に対して、
西欧列強はこぞって日本を非難しましたが、
彼らは同じ事をコロンブスの頃からやってきており
既に十分利権を確保した上で、いざ遅れてやってきた日本には
認めないと云う。


これと同じ様なことが、文化の面でも行われていた訳です。
1907年と云えば明治40年ですが、
シルクロードで新しい遺跡が発見され、
にわかに世界の脚光を浴びました。


そしたら途端に、先ずイギリスのスタインが探検隊を組んで乗り込み、
千仏洞で施設のお守をしていた住持の王円録(おうえんろく)を
騙くらかして、ゴッソリ教典やら仏画やらを莫高窟から持ち出して、
母国に運んでしまいました。
今でもイギリスの宝物になっております。


次に、同じ様な手口で、フランスのペリオは翌年千仏洞を訪れ、
持ち帰っております。


日本は遅れることさらに二年、1910年浄土真宗本願寺の
大谷法主によって、大谷ミッションが組織され
純粋学術調査の面から、多くの成果を残して帰国しております。


そんな醜いことより、大自然が砂の中に保存してくれていた
2千年前の文化を、特定の国が囲ってないで、
誰でも何時でも見れるようにしてもらいたいものだと思います。


尚、敦煌に関する書物はB-08「敦煌」を読むと面白いです。