立夫文庫のブログ

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☆有閑マダムの読む、よろめきドラマ風。男って勝手なものですね。

            題名:春の鐘  上下巻
    整理番号:B-05
            ジャンル:日本文学         
            著者:立原正秋
            出版社:新潮社


内容・感想:
読んでいくうち、なんか前に読んだ事のある本に
ストーリーが似ている感じがして、何だったかなあと考えたら、
そうそう、渡辺淳一の「化身」(B-03)を思い出しました。


五十がらみの中年男にとって、若い美人の女をものにする
ということは、垂涎の願いであり、
年からいってもラストチャンスに近い事なのだと思います。


奈良の寺巡り及び近畿地方のグルメ巡りは、
かなり元手のかかったネタだと思われます。
秋篠寺の妓芸天は機会があったら一度拝観したいものです。


一方、妻の浮気に起因して、自分は若い愛人を囲い、
あたかも夫のほうが正しいようなストーリーになって
おりますが、この本を読む女性は果してどう感じるでしょうか。
蓋し、男のエゴ!と憤慨するのでは・・・。