立夫文庫のブログ

「立夫文庫」にようこそ! どうぞごゆっくりご覧下さい。
当ブログを、楽しく、為になる読書のナビゲーターとして、ご活用下さい。

☆日本も今や、かの大戦から73年が経ち、その恐ろしさを実感した人がとても少なくなりました。それを知らない人はこれを必読せよ!

   題 名:戦争童話集
    整理番号:B-28             
            ジャンル:日本文学
      読んだ時:平成14年 64才   
            著 者:野坂昭如
            出版社:中央公論新社


 内容・感想:
グリム童話は童話と云うには、ちょっと不適当な
部分がかなり多い。
簡単に、動物や人が殺されたりします。


その惨たらしさに思わずドキッとさせられますが、
この野坂童話もそんなトコがあります。
それにプラスして、パロディーがあります。
さらに、余韻として、こんなひどいことは二度と
やめようゼと云うことがあります。
その大いなるテーマは、
蓋し、戦争は二度としたくない・・・と云う事で
ありましょう。


十二個あるお話が、総て昭和二十年八月十五日から
始まっております。
著者は昭和五年生れですが、僕は十三年生れです。
だから、彼は終戦を十五歳で迎えております。
だから、彼は戦争に対してものすごく感受性が高い
年齢だったと言えます。


本文中、152頁を見て下さい。
二行目、「まったく、昭和二十年頃に、
五歳から十歳くらいだった子供ほど、
みじめな存在はなかった。」と言ってます。
僕は、正に、昭和二十年に七歳でした。


ほんとに、甘いものに飢えてましたネ。
でも、親父が闇で買ってきてくれる、いろいろな
物資のお陰で、ずいぶん満たされていたのが
思い出されます。


さつまいもの粉を水で溶いて握ると、
黒っぽいおだんごになります。
それを、黄な粉と黒蜜をつけて食べると
とっても旨かったのを思い出します。


ある時、親父が持ってきた蜂蜜、
こんな物はメッタに食えないとばかり、
ぺろぺろぺろぺろずいぶん舐めたもんでした。
しかし、その結果、蜂蜜拒絶症候群になって
しまいました。
原因は、不純物の多い蜂蜜であったためらしい。