立夫文庫のブログ

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☆ 下剋上下の京都の混乱を描いた物語。京都のあちこちの地名が覚えられるのも一興。

題  名:室 町 無 頼 上下巻
整理番号:B-73        
ジャンル:日本文学
読んだ時:令和3年 82才     
著  者:垣根涼介
出 版 社:新潮文庫


 内容・感想:
応仁の乱前夜のお話です。
なかなか面白い。
室町幕府の弱体化に寄り、統制が取れなくなった諸国の守護地頭やら
寺社やらが、所謂下剋上的に動くことにより、無数の浪人が発生していました。
一方天災が続き農民は極度の飢饉に陥っておりました。


そんな時代背景に登場するのが、骨皮道賢と蓮田兵衛。
そしてこの物語の主人公、才蔵です。


才蔵は道賢に拾われ、兵衛に預けられ、唐崎の爺の下で無敵の棒使いに
仕上げられます。
その何と強いこと!


下巻は兵衛が浪人農奴などの不満分子を統率して、土一揆を起していきます。
京の都を打ち壊しながらアッチコッチで戦闘する様を描いていきますが、
これは少々描写が執こすぎるきらいがあります。