☆ 東京の片隅、ブラリと気の向くまま、足の向くまま散歩するのもまた一興・・・下町の人情と情景にドップリしたって見ては如何でしょうか
題名: 曳舟奇談
整理番号:B-84
ジャンル:日本文学
読み終えた時:令和7年6月 87才
著者: 紺野敏武
出版社: 京成社
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内容・感想:
著者紺野さん独特のホンワカとした、何とも言えないスローなタッチで
描かれています。
市ヶ谷近くの牛込辺りに住む京堂青年が日曜日にフラッと電車に乗って
たまたま下り立った駅がJR総武線の下町亀戸駅。
そこで偶然見つけた東武亀戸線。
その沿線を徒歩で辿りながら風物をスケッチしていくという展開です。
時代設定は昭和34年頃、まだ都電が走ってる頃です。
この線は亀戸から始まって亀戸水神、東あずま、小村井、終点曳舟です。
曳舟駅で東武伊勢崎線に連絡しています。
江戸時代、縦横に運河を掘って水路が重要な交通運搬手段でありましたが、
ここ曳舟駅から北東側に直線的に伸びている道が、その運河を埋めて出来た
曳舟川通りです。
南は北十間川から北は荒川に通じていました。
京堂青年は地元下町の人達と接して想い出を作りながら歩いた後、曳舟から
意外と近い隅田川をめざして西に向かいます。
そして桜餅の長命寺辺りの隅田川で黄昏時となります。
いろいろな出会いを満足気に振り返りつつ、隅田川の暮景を眺める京堂青年
でした・・・・・
一寸一言。
この書は散策する時のナビ本として良き伴侶になると思います。
しかし、題名の「曳舟奇談」と言うのは内容と違和感を感じます。
著者は京堂青年の初恋の月娘さんらしき人との奇遇を意図して題名をセット
したのではないかと思いますが、永井荷風の「墨東奇譚」とは内容的に
かなり隔たりを感じました。
それと5頁の概要図中にミスプリ。
明治通りの北十間川に架かる橋の名は「福神橋」です。
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