立夫文庫のブログ

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☆ご存知、講談でも有名な「里見八犬伝」、少年の頃夢中で読んだ物でした。

 題 名:八犬伝物語
   整理番号:B-29             
            ジャンル:日本文学
      読んだ時:平成14年 64才  
            著 者:滝沢馬琴
            出版社:講談社


 内容・感想:
江戸中期から幕末にかけて生きた、滝沢馬琴。
仁義と洒落の著しく発達した江戸文化の中にあって、
彼の執筆は独特の作風で結構庶民に親しまれたようです。
その作風は勧善懲悪の真面目一方で、
色気なぞ少しもないようでした。
それは彼の生真面目な性格から来てるのでありましょう。


この複雑な、物語の構成。
うっかり読んでると、誰がどうなったのか、
さっぱり判らんマンマ、混同の迷路の中で
読み越してしまいそうです。
伏姫の父、里見治部太夫義実(さとみじぶだゆうよしざね)は、
房総の長狭(ながさ)、平郡(へぐり)の二郡を治める領主でした。


だからこのお話は、確かに千葉のお話なのですが、
八犬士が立ち回る舞台はほとんど東京の東北部でありました。
葛西とか、大塚庚申塚、滝野川の弁財天などなど、
今につながる東京の身近な地名がポンポンと出て来ます。


通しで、この講談を聴いたら、何日も掛かるでしょうなあ~・・・
でもこんな長編を諳んじていた講談師が居たんでしょうか。
うちの町内に宝井馬琴の住まいがありましたが、
この人ならきっとコナしていたんでしょうネェ。
今はあの世に行っちまったので、聴く術もないですが・・・