立夫文庫のブログ

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題  名:チューリップのえくぼ
整理番号:B-76        
ジャンル:日本文学
読んだ時:令和3年 83才     
著  者:紺野敏武
出 版 社:京成社


 内容・感想:
僕ら男にとって理想的な女性であるヒロインの知美。
読むにつれて、以前読んだある本のヒロインを想い出しました。
そう、確か源氏鶏太の「緑に匂う花」です。


正に弾けんばかりの青春真っ只中の女性は、きっとここに
書かれているような事をいつも考えているんでしょうね。


著者のご本は前にも読んでますが、このチューリップの彼女の
本がとてもいいと思いました。
「二秒半の視線」の表現などは読んでいて思わず笑っちゃいます。


対象となる読者である、我々昭和の前期を東京で生きた者にとっては
とても懐かしい想い出を蘇らせてもらった一冊です。


信一青年がライアを思って辿る、南アルプスと八ヶ岳を望む
武川村はファンタジックで素晴らしいと思ったら、何と
著者の愛妻の故里であったとは。。。成程感慨深い事です。