☆昔の朝廷、雲の上の素晴らしい世界・・・そこにも醜い葛藤の駆け引きがありました。雲上人といえど、所詮人間です。
題名:絵 巻
整理番号:C-05
ジャンル:日本文学
著者:永井路子
出版社:新潮文庫
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内容・感想:
遠く古しえの鎌倉の時代に、庶民から程遠い雲の上の、
朝廷を取り巻く種々の葛藤。
それを作者はタイムマシンに乗せて、
現代に連れてきた・・と言ってもいいほど、
とてもビビッドに登場人物達が人情味もたっぷりと
描かれていて、すばらしい作品です。
作者の路子女史は特に鎌倉時代に造詣が深いので、
ヨケイすばらしいです。
非業の死を遂げた入道信西為朝の、子として生まれた、
この本の資料となった日記の作者の
静賢法印(じょうけんほういん)は
後白河法王のおそばにあって、クールな眼で、
諸行無情、盛者必衰の世の中を書き綴っています。
それにつけても、後白河と丹後局、道長と範子-兼子姉妹、
忠盛と為義、などなどみんな地位と金を得んが為に、
人間同士醜い争いを、昔もやっていたんだなぁーと思う時、
人生の生き方、How to live my life を考えさせられます。
What is the best way to live my life ?
君はどう思いますか?
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