立夫文庫のブログ

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☆僕たちにとって掛替えのない地球。宇宙から見るとチッポケな存在な地球上で、ピンポイントの利権争いをしていないでもっと大事にしていきましょう。

 題 名:ここまでわかった宇宙の謎
    
  整理番号:F-07              
     ジャンル:学術
   読んだ時:平成13年 63歳
     著 者:二間瀬敏史
     出版社:講談社+α文庫


 内容・感想:
皆さん、宇宙とはどんなものか、お答え下さい・・・
と言われたら、どう答えますか?
ガリレオより前は、地球が宇宙の中心にあって、
星空が我々を中心にして回っていました。
ガリレオ以降は、地球は主役ではなくなりました。
そして太陽が中心になりました。


しかし、太陽系も銀河系宇宙の大いなる渦巻きの、
ほんの端っこに位置している事が解りました。
かくして、つい数十年前に、我が銀河系が
宇宙の総てになりました。


ハッブルは、昔からその存在が確認されていた
「アンドロメダ」が、なんと我が銀河系星雲の中になくて、
お隣りの星雲であることを発見したのです。


同じように南半球から見えるマゼラン星雲も
お隣さんの星雲と解って、宇宙の概念は
たくさんの星雲を抱擁する範囲に広がりました。
これを銀河団と云います。


広い宇宙には、このような銀河団が、
たくさん、たくさん、分布しています。
こんなことを考えていくと、針のさきで
つついた穴ほどもない、ちっぽけな地球上で、
損したの、得したのと争っている人間は、
なんて、井の中の蛙なんだろうと
思えてくるではありませんか!


日本人の平均寿命は、約八十歳。
蜻蛉は朝、生まれて、夕暮れには死んでいきます。
蝉は幼虫で土の中に九年間、地上に出て
華麗に一夏を謳いあげて、死んでいきます。


うちのニャンコの敦子ちゃんは今、二十年生きて、
長生きだ、人間なら百歳だと言われています。


わが地球の誕生は四十六億年前。
人間で言えば四十歳の働き盛り。 
あと五十億年ぐらいの寿命だと云われてます。


只今働き盛りの地球は、このところ目覚しい科学の進歩を
遂げています。
でも下手すると、そのすばらしいと思った科学のために、
自らの寿命を縮めるかもしれません。


無事、天寿をまっとうするときは、末期の太陽が膨張して、
その半径の中に呑み込まれ、一瞬の内に蒸発して
果てるであろう・・・と占うのは、
現代科学者たちの定説になっております。


僕は何を言いたいのか・・・と云うと、
人間は所詮、井の中の蛙から這い出せないのだ・・・と
云うことです。
それは、どういうことかというと、
宇宙に不死鳥が存在すると考えると解り易い。
不死鳥はビッグバンも見てきたし、
五十億年後に太陽が白色矮星となつて消える最後も
見届けるのが可能でしょう。
不死鳥は、時間も距離も、人間の持っている尺度とは
比較にならないほど無限大に近いのですから。


一つのビッグバンから始まった、一つの宇宙が収斂し、
また次のビッグバンが始まります。
人間にとっては途方もない時間と距離のスケールですが、
不死鳥にとっては一つの物語が終わったか・・
といった感じなのでしょう。
(ビッグバンについては126頁参照)


何はともあれ、宇宙に頼りなく浮かんでいる地球号・・・
僕らにとって、このかけがえのない地球号を、
109頁に書かれているように、核戦争や、
フロンによるオゾン層破壊、その他諸々の
無知と利己から来る汚染から守り、無事天寿を
全う出来るように、子々、孫々・・・にまで
バトンタッチしていこうではありませんか!