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☆血圧が上がったからといって、ガタガタ騒ぐな!

             題 名:高血圧は薬で下げるな!
            整理番号:F-15        
            ジャンル:学術
      読んだ時:平成28年 77才  
            著 者:浜 六郎
            出版社:角川ONEテーマ21


 内容・感想:
国が定めた血圧のガイドライン(2004年)は
75歳未満の高齢者では、最大血圧140~最小血圧90を
超えた人は、高血圧症として、降圧剤治療の勧告が
なされているそうです。


これは実に、日本全体で3200万人もの人が
高血圧症の患者になったことになります。
そしてこの事は、血圧降下剤が今までの3.5倍
必要となります。


極端に言えば、国の基準値が厳しくなる度に、
薬品メーカーは需要が増え、より高価な降下剤を
認定患者に売りつける事になります。


現に、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤など、
浜先生に言わせると大した効果もない、
逆に深刻な副作用のあるような高い新薬が出回り、
結果として薬剤費は鰻登りです。
そして反面、健康保険の財源はより一層枯渇します。


そもそも血圧というものは、一日のうちにも
上がったり下がったりするものです。
要は、活動するときに上がり、寝るときには下がると言う
調節機能があるものです。


例えば、医者嫌いの人が病院に行って、
白衣を着た医者を見ただけで血圧は上がります。
だから、上がった下がったで、一喜一憂することは
一切ございません。(P120)


P155・・・お腹が空くと怒りっぽくなる。・・・私もそうです。
これは空腹になるとアドレナリンが多く分泌され、
結果血圧が上がります。
だから三度の食事は、規則正しい時間にチャンと摂りましょう。


P170・・・利尿剤について。
詳しいメカニズムは本を読んで貰うとして、
利尿剤には血圧を下げる効果があります。
今、一番多く使われている利尿剤は、
サイアザイド系(チアジド剤)のものです。
何も高い新薬の血圧降下剤など使う必要はありません。
チアジド剤で十分と言うことです。
唯、注意点として、尿と一緒にカリウムも排出し易いので、
尿酸が溜まり易くなり、結果痛風の原因になり易い事です。


他にもいろいろ役に立つ事が書いてありますが、
最後に是非読んでおきたいのが
P198の正直言って「どれほどの血圧まで降下剤は不用か」
と言うページです。
71歳以上の人なら、180~100では
降圧剤の必要はないでしょう。
最近このような数値になって来たといっても、
あわてる事はありません。
日頃の生活態度で、原因を探り、間違った点があれば、
それを改善することでOKです。