立夫文庫のブログ

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☆大自然の前には、人間の科学など殆ど無力なり

             題名:世界の大災害
            整理番号:F-2
            ジャンル:学術      
            著者:金子 史朗
            出版社:中央公論社


内容・感想:
天災は忘れた頃にやって来る。 
全くこの本を読んでると人間の愚かさがよく解る。
東京も、いつ大地震が来てもおかしくない時期に来ている。
折しも今日は防災の日、テレビでは地震予知連絡会の
模擬会議が開かれている。


この本にある南米コロンビアの「ネバド・デル・ルイス火山」の
大爆発によるアルメロ・シティー全滅はまだ我々の記憶に新しいが、
これなんか人災だとも言える。
科学者などによる何回もの予知、警告がなされているにも拘らず、
間抜けな実力者どもの会議、ついに爆発が起きて雪による
大泥流が流れ始めているのに、扇状地下流のアルメロでは、
まだモタモタしていたという始末。


人間の歴史、過去の災害を記録した伝承などというものは、
ほんの浅い過去までしか記録がない。
ルイス火山は400年前にも同じようにアルメロを攻撃したらしい。
インディオの伝説を馬鹿にして、植民地の利得開発に励んだ
スペイン人どもに罰が当たったのだ。


どのドキュメントを読んでも、大自然の前の人間の無力さ、
蟻んこの様な人間の存在をつくづく感じさせられる。
そして平成23年突如東日本沿岸を襲ったマグニチュウド9.0の大地震。
この地区も、過去に何度も大地震に襲われているのに、
時が経つとまた人々は又、安穏に住んでしまっている。
・・・申し訳程度の堤防などを気休めに造って・・・・。