立夫文庫のブログ

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☆「いち」と「ぜろ」は1948年シャノンの発想から始まっている

     題 名:痛快!コンピュータ学
            整理番号:F-10             
            ジャンル:学術
      読んだ時:平成16年 66才   
            著 者:坂村 健
            出版社:集英社


 内容・感想:
 コンピューターに精通している人を見るたび、
こんな難しいことをこなせるなんて、
たいしたもんだなァと感心してしまう。
恥ずかしい話、僕なんかパソコン操作中、
ちょっとトラブッて、試行錯誤しているうち、
直ぐに眠くなっちゃって、まったくどうしようもない。


だからコンピューターの大魔人みたいな、
この本の著者の坂村教授や、アメリカのクロード・シャノン、
あるいはフォン・ノイマンなんかは、どんな脳みそを
持っているんだろうと思ってしまう。


しかしそんな呑気な事は言ってられない。
今や、この生き馬の目を抜くような現代は、コンピューターを
知らずして生活も商売も、やっていけなくなりつつあるのです。
それも、ほんのこの十年来です。


コンピューターの歴史そのものも、とても浅くて、
1948年シャノンが「情報理論」の中で、
それまでは単に高速計算機に過ぎなかった
“イチゼロ・イチゼロ”発信の二進法によるマシンが、
世のあれこれの情報交換に使えないかと云う発想から、
これをコード化したのが始まりで、その時点から見ても
未だ56年しか経っていないのです。


それと、もう一つ、コンピューターのこれほどの急速な
発展にとって重要なファクターは、アメリカのペンタゴンの
お陰があったのです。
第二次世界大戦終結後、米ソ冷戦の時期に入った訳ですが、
ソ連に一歩先んずるためにアメリカは、
国内をコンピューターネット網で固めるべく、
その技術開発に惜しげも無く莫大な国家予算を
注ぎ込んでいったのです。


とにかく、少しでもコンピューターにご興味をお持ちでしたら、
是非この一冊を読んでみて下さい。
坂村教授が、やさしく噛んで含める如く、解説してくれてます。
どらえもんじゃないけど、「どこでもコンピューター」の時代が、
間もなくやって来ます。
そんな時、この本で基礎知識を理解しておけば、もうバッチシです。